干支

甲子(きのえ-ね)・甲子の年月日とは?吉凶(運勢)や四柱推命・納音について

甲子(きのえ-ね)・甲子の年月日とは?吉凶(運勢)や四柱推命・納音について 干支

甲子という漢字が見かけるしカレンダーにも記載されているけど、どういう意味なんだろう?と思うことはありませんか?

甲子は干支で1番最初に位置するものであり、様々な言い伝えや吉凶に用いられています。

甲子とはどういうものか、甲子の日・甲子の年についても詳しく説明します。

基本的に「甲子」とつく日や年は「吉」となります。

甲子の読み方は、きのえね or こうし or かし

  • 一般的な読み方:きのえ-ね(甲=きのえ 子=ね)
  • 他の読み方(訓読み):こうぼくのねずみ・こうぼくのね
  • 他の読み方(音読み):こうし・かし・かっし

一般的に「甲子」であれば「きのえね」と読みます。

ただ「甲子」で一番見かけるのは「甲子園(こうしえん)」という方もいると思います。

甲子園は、1924年の甲子の年に作られたので「甲子園」と名付けられています。

福島県には「甲子温泉」という温泉もありますが、この場合は「かしおんせん」と読みます。

甲子温泉の由来は、1384年の甲子の年に発見されたことに因んでいます。

「甲子の年」「甲子の月」「甲子の日」の場合は「かしの(年・月・日)」と読むことが多いですが、「きのえねの(年・月・日)」「こうしの日(年・月・日)」「かっしの(年・月・日)」も間違いではありません。

甲子の意味

甲子は、十干(甲・ 乙・ 丙・ 丁…)と十二支(子・ 丑・ 寅・ 卯…)の組み合わせ60通りの中で一番最初に位置する干支です。

干支は60年で一回りするので、60年を数えるのに使われていました。甲子はその60年の中で最初の年・1年を表しています。

元々は数詞(数を表す言葉)でしたが陰陽節・五行説等と融合していろいろな意味を持つようになりました。

甲子の年・月・日

甲子は、年・月・日にも割り振られています。

甲子の年

60年周期の干支の中で一番最初となる甲子は、西暦を60で割って4が余る年となります。

甲子の年は下記のようになっています。

西暦1000年未満 4年・64年・124年・184年・244年
304年・364年・424年・484年・544年
604年・664年・724年・784年・844年
904年・964年
西暦1000年から
1999年
1024年・1084年・1144年・1204年
1264年・1324年・1384年・1444年
1504年・1564年・1624年・1684年
1744年・1804年・1864年・1924年
1984年
西暦2000年以降 2044年・2104年・2164年・2224年
2284年・2344年・2404年・2464年
2524年・2584年・2644年・2704年
2764年・2824年・2884年・2944年

ただし1864年以前の記録(書物等)の場合、旧暦による甲子の年としている場合もあります。日本が新暦になったのは1873年(明治6年)からです。

また旧暦記載・節月記載のカレンダーの場合、旧暦や節月での干支の年を記載している場合があります。

甲子の月

干支を月に割り振って管理していた暦もあり、甲子の月というものが存在します。

今でも旧暦について詳しく書いてあるカレンダーだと月干支としてその月の干支が記載されている場合もあります。

月干支は60ヶ月周期になるため、西暦の下一桁が3か8(十干が葵か戊)の年の11月が甲子の月となります。

つまりここ数年だと下記が甲子の月となります。

  • 2018年11月
  • 2023年11月
  • 2028年11月

ただし干支月は、現在3種類あります。

  • 新暦の月にそのまま割り振る干支月
  • 旧暦の月に割り振る干支月
  • 節月に割り振る干支月

今では、新暦の月にそのまま割り振ることが多いです。

甲子の日

現在のカレンダーでも干支を日に割り振って掲載しているものがあります。

干支の日の配置は単に60個ある干支をずっと配置しているだけです。どの日にどの干支を置くというものは決まっていません。

ここ数年の甲子の日は下記の通りです。

2023年の甲子の日

  • 1月6日(金)
  • 3月7日(火)
  • 5月6日(土)
  • 7月5日(水)
  • 9月3日(日)
  • 11月2日(木)

2024年の甲子の日

  • 1月1日(月)
  • 3月1日(金)
  • 4月30日(火)
  • 6月29日(土)
  • 8月28日(水)
  • 10月27日(日)
  • 12月26日(木)

2025年の甲子の日

  • 2月24日(月)
  • 4月25日(金)
  • 6月24日(火)
  • 8月23日(土)
  • 10月22日(水)
  • 12月21日(日)

甲子の日は、吉日として縁起の良い日とされており後述する大黒天を祀る寺社では「甲子祭」を行うところもあります。

甲子の吉凶(運勢)や四柱推命・占星術・納音

甲子は干支によって1から60までの数の1番目を表すものですが、陰陽五行思想等と結びついて吉凶を判断したり選日となっています。

神道や仏教と結びついて特別な日にもなっています。

また東洋占星術や四柱推命として甲子は扱われることもあります。

陰陽五行思想での甲子・甲子の吉凶

陰陽五行思想では、干支の甲は「陽の木」、十二支の子は「陽の水」で相生(水生木)となり、また干支の組み合わせで1番になっていることから「甲子」としての吉凶は「吉」となっています。

甲子の年は「吉祥年」としてめでたい年とされてきました。

吉日・選日としての甲子の日

陰陽五行思想から「甲子」の吉凶は「吉」と説明しましたが、甲子の日は「吉日」として縁起の良い日とされてきました。

また大黒天を祀っている神社・お寺では甲子の日には「大黒天祭」(甲子祭)が開催されることも多くなっています。

これはネズミ(子)が大黒天の使いだったため、ネズミの日で一番最初となる甲子の日に大黒天を祭るようになりました。

ただし厳密には大黒天の使いではなく、日本神話における大国主(大穴牟遅神)がスサノオの計略によって焼き殺されそうになった時にネズミが助けたという説話によるものです。

大黒天が神仏習合により大国主と同一視されたために派生したものです。

また甲子祭・大黒天祭の際、甲子待(かっしまち・かしまち)と称して、この日の夜、子の刻(深夜0時)まで起きて、大豆・黒豆・二股大根を食膳に供えて大黒天を祭ります。

甲子が基準になる選日

天赦日と言われる選日(暦注下段になることも)があります。

天赦日とは、百神が天に昇り、天が万物の罪を赦(ゆる)す日とされ、最上の大吉日です。

そのため、天赦日にのみ「万(よろづ)よし」とも注記されることがあります。

天赦日の割り振りとしては4つあります。

  • 立春から立夏の前日までの戊寅の日
  • 立夏から立秋の前日までの甲午の日
  • 立秋から立冬の前日までの戊申の日
  • 立冬から立春の前日までの甲子の日

立冬から立春の前日までは甲子の日が天赦日となります。

納音として甲子

納音としての甲子は「海中金」となっています。四柱推命か算命学によって運勢は若干ことなりますが、海中金は水中に沈んでいる金(砂金)を意味しています。

それを引き上げて自分の役に立たせるか、それとも引き上げずに用心して過ごすかで異なってくると言えます。

占星術・四柱推命における甲子

占星術や四柱推命の書籍では甲子の人は下記のように説明されています。

いつまでも気持ちが若く、この干支はスタートの星なので、とても勢いがあり直球勝負でチャレンジしていきます。記憶力や計算力、分析力も高く、学問、語学の方面に才能があります。

五行推命 古木千凡 説話社

この年生まれの人は「衣食に事欠くことの ない一生を送る」と考えられます。また干・支の番号がともに一番であるこ とから、努力すれば政府や政界で高い地位を狙える可能性もあります。

中国占星術バイブル ガイアブックス

両方の占いから見てわかることは、才能が豊かだということです。そして1番であることか若々しい、トップを取れる・活躍が期待出来るという解釈がなされています。

つまり持って生まれた才能があり、努力をきちんと行っていれば上を目指せるということになります。

以上、甲子についてでした。

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