干支

庚申(かのえ-さる)・庚申の年月日とは?吉凶(運勢)や四柱推命・納音について

庚申(かのえ-さる)・庚申の年月日とは?吉凶(運勢)や四柱推命・納音について 干支

庚申という漢字が見かけるしカレンダーにも記載されているけど、どういう意味なんだろう?と思うことはありませんか?

庚申は干支で57番目に位置するものであり、様々な言い伝えや吉凶に用いられています。

庚申とはどういうものか、庚申の日・庚申の年についても詳しく説明します。

基本的に「庚申」とつく日や年は「吉」となります。

庚申の読み方は、かのえさる or こうきんのさる

  • 一般的な読み方:かのえ-さる(庚=かのえ 申=さる)
  • 他の読み方(訓読み):こうきんのさる
  • 他の読み方(音読み):こうしん

一般的に「庚申」であれば「かのえさる」と読みます。それ以外の読み方は現在の日本においてあまりされません。

ただし「庚申待(こうしんまち)・庚申講(こうしんこう)」という民間信仰が昭和初期まで頻繁に行われており、現在でも極一部で行われており「こうしん」と読むこともあります。

庚申の意味

庚申は、十干(甲・ 乙・ 丙・ 丁…)と十二支(子・ 丑・ 寅・ 卯…)の組み合わせ60通りの中で57番目に位置する干支です。

干支は60年で一回りするので、60年を数えるのに使われていました。庚申はその60年の中で57番目の年・57年を表しています。

庚申の年とすると、人生50~60年の時代は、1度しか巡り合わないので、問題が無かった訳です。

元々は数詞(数を表す言葉)でしたが陰陽節・五行説等と融合していろいろな意味を持つようになりました。

「申」は「さる(猿)」を意味します。

庚申待・庚申講としての「庚申」

庚申塔

庚申塔

人間の体内には三尸の虫(さんしのむし・彭侯子、彭常子、命児子)が、頭と腹と足にいて、いつもその人の悪行を監視しているというものです。

60日に1度巡ってくる庚申の日の夜に人間の睡眠中をうかがって体外に抜け出して天にのぼり、天帝にその悪事を報告するというものです。そして悪事をしていれば寿命が短くなると言われていました。

これをさせないために、庚申の晩は神々をまつり、酒盛りなどをして夜を徹した訳です。善行を行うようにするとしないところがある意味人間っぽいですね。

その際、村々の中心をなす家に人々が集まり、祭祀を行った後に会食を行いました。これを庚申待・宵庚申と言います。

庚申待・宵庚申が日本に伝わったのは10世紀だと言われています。枕草子にも庚申待の話が出てきます。

江戸時代に入り民間でも盛んに行われるようになりました。庚申待をする講(同じ信仰を持つ人々の集まり・結社)の人々が供養のために建てた庚申塔・庚申塚は現在でも日本各地に残っています。明治時代でも普通に建てられていました。

日本では仏教の青面金剛(しょうめんこんごう)と結ぶついたり、神道の猿田彦神と結びついて仏教・神道ともに庚申待・宵庚申が行われるようになりました。

また庚申信仰では、猿が庚申の使いとされ、青面金剛像や庚申塔には「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿が刻まれることがありました。

また庚申の夜に身ごもった子供は盗人になるとされ、男女がともに過ごさないようになったり、庚申の日に結婚は禁ずるというようになりました。

今にして思えばおかしな話ですが、科学が発達していない江戸時代なら致し方ないことなのかもしれません。

庚申の年・月・日

庚申は、年・月・日にも割り振られています。

庚申の年

60年周期の干支の中で57番目となる庚申は、西暦を60で割って割り切れる年=60の倍数の年となっています。

実際の庚申の年は下記のようになっています。

西暦1000年未満 60年・120年・180年・240年
300年・360年・420年・480年
540年・600年・660年・720年
780年・840年・900年・960年
西暦1000年から1999年 1020年・1080年・1140年・1200年
1260年・1320年・1380年・1440年
1500年・1560年・1620年・1680年
1740年・1800年・1860年・1920年
1980年
西暦2000年以降 2040年・2100年・2160年・2220年
2280年・2340年・2400年・2460年
2520年・2580年・2640年・2700年
2760年・2820年・2880年・2940年

ただし1860年以前の記録(書物等)の場合、旧暦による庚申の年としている場合もあります。理由は日本が新暦になったのは1873年(明治6年)からだからです。

また旧暦記載・節月記載のカレンダーの場合、旧暦や節月での干支の年を記載している場合があります。

庚申の月

干支を月に割り振って管理していた暦もあり、庚申の月というものが存在します。

今でも旧暦について詳しく書いてあるカレンダーだと月干支としてその月の干支が記載されている場合もあります。

月干支は60ヶ月周期になるため、西暦の下一桁が3か8(十干が癸か戊)の年の7月が庚申の月となります。

つまりここ数年だと下記が庚申の月となります。

  • 2023年7月
  • 2028年7月
  • 2033年7月

ただし干支月は、現在3種類あります。

  • 新暦の月にそのまま割り振る干支月
  • 旧暦の月に割り振る干支月
  • 節月に割り振る干支月

今では、新暦の月にそのまま割り振ることが多いです。

庚申の日

現在のカレンダーでも干支を日に割り振って掲載しているものがあります。

干支の日の配置は単に60個ある干支をずっと配置しているだけです。どの日にどの干支を置くというものは決まっていません。

60通りの干支が1年間をめぐるので1年で6回(稀に7回)、庚申の日があります。

ここ数年の庚申の日は下記の通りです。

2023年の庚申の日

  • 1月2日(月)
  • 3月3日(金)
  • 5月2日(火)
  • 7月1日(土)
  • 8月30日(水)
  • 10月29日(日)
  • 12月28日(木)

2024年の庚申の日

  • 2月26日(月)
  • 4月26日(金)
  • 6月25日(火)
  • 8月24日(土)
  • 10月23日(水)
  • 12月22日(日)

2025年の庚申の日

  • 2月20日(木)
  • 4月21日(月)
  • 6月20日(金)
  • 8月19日(火)
  • 10月18日(土)
  • 12月17日(水)

庚申の日は、帝釈天の「縁日」となっています。また昭和初期くらいまで庚申待(庚申講)が行われていました。

庚申の吉凶(運勢)や四柱推命・占星術・納音

庚申は干支によって1から60までの数の57番目を表すものですが、陰陽五行説と結びついて吉凶を判断することもあります。

陰陽五行思想での庚申・庚申の吉凶

陰陽五行思想では、十干の庚は「陽の金」、十二支の申は「陽の金」で、比和となっていることから「庚申」の吉凶は「吉」となっています。

吉日・選日・暦注下段としての庚申の日

庚申は選日の「八専(はっせん)」に該当します。

元々は吉はますます吉になり、凶はますます凶となるとされていましたが、次第に凶の性質のみが強調されるようになり、現在では、何事もうまく行かない凶日とされています。

八専は、日の干支が壬子(甲子から数えて49番目)から癸亥(同60番目)の間の12日間の中に干、支ともに同じ五行となるものが壬子、甲寅、乙卯、丁巳、己未、庚申、辛酉、癸亥と8日あるため八専と総称されています。

庚申は、八専期間の9日目、八専の6日目となります。

納音として庚申

納音としての庚申は「柘榴木(ざくろぼく)」となっています。

柘榴は「ざくろ」と読みます。柘榴木でザクロの木と言う意味です。

柘榴は見た目は悪いけど実は充実しているということで、一見つきあいくく見えるけど、実際付き合ってみると良い人ということを表しています。

占星術・四柱推命における庚申

書籍や占いの流派によって、書いてあることは異なりますが庚申は概ね「手先が器用・明るい性格・最終的には成功する」ということが書かれています。

占いや流派によっては下記のように書かれています。

  • 成功と個人的業績を残せる星回り
  • 迷いなく突き進む性格
  • 強引で攻撃的な性格

迷いなく突き進む性格と強引で攻撃的な性格というのは、割と似ているので、とにかく突き進むタイプなのかもしれませんね。

以上、庚申についてでした。

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